猿ぐつわとボールギャグの区別がつかないままに今まで生きてきたけれども何ら不便を感じたことがなかったので、これからも何ら不便を感じずに生きていけると思っていましたが、そこは何が起きるかわからない人生色々男も色々女だって色々咲き乱れるの、花びらのように散りゆく中で、夢みたいに君に出会えたキセキ。どっちが卑猥なのか四百字以内で答えよ、という試験を課されてしまいました。私大学生。気にしないで、私は平気。なにも書けず白紙の前でうなだれていると、優しい眼をした教授がどうした、気分わるいのか、と声をかけてくれました。私は首を横に振って腰を縦に振りました。そうすれば単位が出るらしいです。単位以外の白濁したものも出るらしいです。わたしの口からは涎が垂れています。口が閉じられません。声は漏れます。あれ、猿ぐつわとボールギャグ、どっちがどっちだったっけ?