(タイトル全文(だってはてなだと切れるんだ……
「だからluminous orangeは素晴らしいって何度言ったらわかってくれるの?」とものわかりの悪い彼氏とおぼしき男にひたすら理路整然とluminous orangeの素晴らしさを説くがわかってもらえず少しキれ気味になりつつある女性の口調で。

 我ながら男女差別の匂いのするタイトルです。きっとみんなドン引きです。どこが差別かって?
 いかにluminous orangeが素晴らしいのかを論理的に説明してるだけの理路整然とした女性を描写してるのに一体どこが差別なんだろうか?

 ここにおいて、女の人は「アーティストの好き嫌い」という主観的な判断・個人的な趣味嗜好を他人に押しつけています。それがわかってもらえず感情的になりつつあります。いかに客観的・理論的に「luminous orangeのすばらしさ」を説くことができても、実は「luminous orangeのすばらしさを説くことそのもの」が主観的・感情的なことだったのです。よしわかった!! このタイトルはそうやって「女はいつだって主観的・感情的だ」と言って女性を貶める表現だったんだ!! nyaroさん最低!!

 ……とにかく、そういう男尊女卑の男が言いそうなことを言っているわけです。最低だね、俺。最悪だね。俺。

 さて、俺は自分の感じたこと・主観的・感情的な思いを思った通りに口に出すのが大っ好きです。「アーティストの好き嫌い」に代表される主観的な判断・個人的な趣味嗜好をどんどん他人に押しつけます。映画の趣味やら小説の趣味やら、自分の趣味は大体そうやって人に主観的判断をまきちらしやすいようにできているのです。そこでわかってもらえなかったら、その人に苛立つことすらあります。うわー、nyaroさん浅ましいー。論理的にものごとをかんがえられなーい。

 ……ところで、自分の思いをその通りに吐き出して、それが受け取られたり受け取られなかったりすることに一喜一憂して生きていくのって何が悪いんでしょうね。
 感じたままに表現して、その受け取られ方に喜んだり凹んだり。その繰り返しで生のリズムって充実してきませんかね? 少なくとも趣味の領域ではそうなるはずです。常に正しく、客観的であろうとすれば、感情の起伏の少ない味気ない生になりません? 少なくとも、感動もなく感慨もない趣味なんてつまらなくないですか?

 なんだか社会的通念になりつつある「論理的にものごとを考えなければいけない」とかいう常識自体がもしかするとひどくいびつなものなのかもしれません。これってバルト的に言うと「男の物語」の一部にはいるんかな? よくわからん。もしそうだとするならば、男女差別ってのは「男の物語」に取り込まれた女性・男性が一緒になって「女の物語」的な要素を排斥しようとする動きに見えてくるかもしれないのです。いやバルトよくわからんけど。
 論理なんて必要ねぇよファックファックファッキンガムファックなんて言うつもりはさらさらありませんが、「論理的・客観的」であることがいつだって絶対の真理だとは限らないのです。てゆうか全部大事。これマジ。

 なんてことを考えながら、「ロリヰタ」の後書きを読んでいた。

ロリヰタ。 (新潮文庫)

ロリヰタ。 (新潮文庫)

 ロリコンじゃないロリコンじゃないと言いながら加護ちゃんの待ち受け画面・着メロになってしまう主人公に危うく萌えそうになりました。
 ロリータという言葉について正確に知りたければ一読すべきじゃないかと思います。
 ナボコフのロリータはコケティッシュで早熟な少女に対する愛で、ある意味で言えば「年の差はあるが・対等な立場の恋愛」だと考えれば大体わかるのがロリータです。
 ……日本人はペドフィリアとロリータの区別がつかんのですか。「俺、ロリータに憧れてる」って高校で言ったとき、一気にトモダチが減ってしまったのはそのせいなんですか。まあ、中年になるまでロリータなんて体験できるもんじゃないですけどねー。あ、BABY, THE STAR SHINE BRIGHTの店が高校からの帰り道にあって、通学のバス車中や自転車上からいつも眺めつつ帰っていたことは今まで隠してもいなかった密やかな秘密です。なんで金沢のロリータは意外に高クオリティだったんですか。片町で見るたび感動してました。あそこはストリートファッションのオアシスか何かですか。

 ……と、さんざん話が逸れましたが、とにかく「ロリヰタ」おもしれー。超おもしれー。(主観的判断の押しつけ)