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なんかトチ狂ったバトンがklovから流れてきた。俺に学問っすか。そんな無茶振り(無茶・不利)やめておくれよ……
◆あなたの専門・専攻・得意教科は?
哲学専門・倫理学専攻・得意教科は知った科。
経験主義者的な教育学、ヲタクサブカル論、グレゴリオ聖歌から現代ポピュラーミュージック含む西洋音楽史、やたらスピリチュアルな心理学なんかも嫌いじゃない。
◆あなたは、どのようなテーマに関心がありますか?
昔から考えていることは「人と人が相互理解不能」であることについて。原体験は親に理不尽に怒られたこと。
ある人にとっての真がある人にとっての偽であることがごく普通にあり得る。
どちらも真であるはずの全く異なる二つの主張が存在できる。
で、だいたい上記の状況が成り立てば、人は対話を放棄してしまう。でも「わかりあえない」で終わるのは悲しくね? ←個人的な意見
ってことで、こういうときに議論(コミュニケーション)ができるように、ディスコミュニケーション状態を打破すべく「対話のたたき台」みたいなものを作りたかった。ゆとり世代に足りないものであるところの「相手の立場を思いやる」ってやつですかそうですか。
以上みたいなことを社会科教育において実践したり、メディアリテラシー習得において応用したり、日常会話において実践したりするのがテーマ。
基本はディアロゴスでしかないあたり、どう考えても古代ギリシアから全く進歩していないようです。でもディアロゴスが最強の哲学的生の実践だと思う。そして、生きていくために必要なコミュニケーションの一つだと思う。ディアロゴスなくして何も伝わりはしないと思うよ? 平和はありえないと思うよ? 歴史を考えることはできないと思うよ?
もう一つは自意識過剰な近代について。
夏目漱石がエゴイズムに目覚めながらも最後にはそれを去った境地が、ポストモダンな世界観に役立ちそうだ! なんて予感に突き動かされて西洋倫理思想の日本における受容のされかたなんぞを考えたいと思っていました。
ぶっちゃけ、めんどい。
ついでに母国語でしか物事を見られないんだから、っていう諦観のもとに日本文学大好き。
◆あなたは、なぜその専門・分野を選んだのですか?
小さい頃から頭でっかちで理屈好き、挙げ句の果てに知識はないけど言葉尻だけ捕らえてなんだかんだ言うからオヤジにはよく「屁理屈ばっかりこねやがって」と怒られました。もうそうなるしかなかったんじゃないかと。
好きだった子が文学部に入るって言ってたからつい……
そして人文学類は文学部だと思って入ったのに日本近代文学の専門はほかの学類にしかなかった。逃げの哲学科。
……というのは半分くらい冗談で、現代思想は自分でやって、ルーツになりうる「哲学」を大学で専攻しようと考えたから。だからきっと卒論やらはプラトンとかアリストテレスとか浄土宗とかで書くと思う。
思想を選んだのは単に言葉が好きだったから。今思えばそれは間違いで、コミュニケーションに関わることを全般的に大学で勉強すべきだったと思う。本なら自分で読めるんだから、ジェスチャーやら空気やら何やらが伝達に及ぼす影響やらをもっと学問的に学びたかったといえば学びたかった。
ところで俺は結局先生になりたいらしいんだが、一体テツガクなんてやってる場合じゃないんだぜ?
◆あなたが最も影響を受けた人と、その理由を挙げてください(複数人可)。
親父
ディスコミュニケーションの原体験をくれて、こっちへ進む切っ掛けになった人。
自分に新世紀エヴァンゲリオンを与えてくれたり、The BEATLESを教えてくれたり、漱石の三部作を与えてくれたり、なんだかんだと最高に影響されました。あと、夜な夜な繰り返される父・母・俺(聞き役)の教育論議はたのしかった。また帰省します。
John Lennon
この人の人生と音楽が、「人間はわかりあいたい」っていうテーマを俺にくれました。
この人の人生と音楽が、「人間はわかりあえない」っていう現実を俺に見せつけました。
学問関係ないけれど、彼なしでは俺が何事かを考え始めることなどありえなかったはず。みんなJohnが教えてくれた気がしてる。
René Descartes
だって俺の世界観はこの人の作った主観→客観図式に毒されてるもん。
あとカントの用語に。
……なんてあほなことを言わなくても、とりあえず訳の方法序説自体が哲学史を踏まえつつ哲学した軌跡を記した簡単で短い書物として極上。ついでに数学的なところも影響を受けてみたいくらいだっての!!
◆あなたが影響を受けた本とその理由を、何冊か挙げてみてください。
正直、学問的な哲学書は殆ど自分に影響を与えていません。というか考えることの参考にするけれども、あくまで自分とは別物として考えるようにしています。でも方法序説にはうっかり共感したりね……w
最近はカントの「理論と実践」を必死に読んでいるわけですが、正直これもうっかり共感しそうな予感。
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◆入門者に、その分野の「入門書」として一冊お勧めするとしたら何を薦めますか?
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コレが敷居高いならソフィーの世界か、どっかそのへんの新潮文庫の夏目やら太宰やらを一冊読ませればいいんじゃね?
◆あなたが考える、その専門・分野の「武器」はなんですか?
先哲の胸を借りて何事かを考え始めることができること。前例がいるって素晴らしい。あと語彙。語彙っていうフレームがなきゃ思考だって始められないんだぜ。
ついでに、sakstyle氏が仰っているように、「常に自分は何かしらの土台に乗っかって」いることを自覚できることもこの分野の武器だと思います。
◆他人に「君、大学では何を研究してたの?」等と聞かれた場合、なんと答えるようにしていますか?
「テニスに明け暮れてますよーフヒヒwww」
「一生の友人の作り方ですよーフヒヒwww」
◆あなたがその専門・分野に関して、一般の方に知ってもらいたいところは何ですか?
哲学の根本問題は「一般の方」のほうがある意味専門家かもしれないというところ。
本にまみれるより、社会で実践的にコミュニケーションをとりつつ生きている人のほうが、哲学的生を生きていることだってありえるんだっぜ!!
ちなみに俺にとっての「哲学的生」と、アカデミックな立場に居らっしゃる方にとっての「哲学的生」は相当食い違いそうなもんです。∴別に俺の戯れ言は気にしないでください。
◆あなたがその専門・分野に今後期待することはなんですか? あるいはあなたがその分野で達成したい目標はなんですか?
期待すること=自分にとっての娯楽。知的刺激。会話のアピタイザーであり続けてほしい。
目標=対話のある生の実践。わりと達成ing。
◇次に回す人たち
ほしい方もってけ!! セーラーふく。